現役英語教師による英語学習の相談窓口:中学英語、高校英語、大学入試、英検対策、英会話などについてのアドバイス、オーストラリア留学の体験談、etc

現役高校英語教師による英語学習(中学英語、高校英語、大学入試、英検対策、英会話など)についてのアドバイスやオーストラリアの大学への留学体験談を記事にしています。

効果的な英単語の覚え方とは


「英語ができない」と相談を受けることがあります。
その原因を探っていくと、そもそも語彙力が不十分な場合があります。
「英語は暗記科目ではない」と以前に英語教師から言われ、覚えることを怠ってきたという人もいます。
確かに暗記だけでどうにかなるものでもありません。
しかし、英語の土台となる単語については、意識的に覚えていくことが効果的だと思われます。
日本語の場合を考えてください。
日本語が習得できているのは、暗記ではないかもしれません。
単語を暗記し続けたという経験は普通はないでしょう。
なぜでしょうか?
それは、繰り返し、繰り返し、日本語に触れてきているからです。
だから、日本語は暗記したという経験はほとんどないのです。
英語の場合は、学習の環境は同じでしょうか?
日本語のように、繰り返し、繰り返し、英語に触れてきた人はあまりいないでしょう。
つまり、環境がまったく異なるのです。
環境が異なるのに、同じ方法で学習すれば習得できるとするのは少し違うのかと思います。
話をもとに戻しますが、英語の学習環境によっては、暗記ではないのかもしれませんが、日本語環境で生活している私たちは、基本的な単語は意識的に覚えていかなくてはいけないのです。
大学入試も視野に入れた学習を進めるのに、おすすめできる単語集を2つあげておきます。
「新ユメタン1(センター試験レベル)」(アルク)」
「クラウン チャンクで英単語 Standard」(三省堂
「新ユメタン」は灘中学・高等学校の木村達哉先生が書かれた本です。
この本のいいところは、毎日同じ100語を1週間をかけて、反復練習し、覚えるというように、覚え方が明確であるところです。
また、クイック・リスポンスで日本語を聞いて、即座に英語にできるようになることに力を入れていて、付属CDは日本語、英語の順で録音されています。
二つ目の「クラウン チャンクで英単語 Standard」はコーパス言語学で有名な投野由紀夫先生が書かれた本です。
そのため、コーパスによる研究成果がこの単語集にも反映されています。
チャンク、つまり句や節などのかたまりをコーパスから明らかにし、このかたまりで覚えることを重視しています。
このようなチャンクで覚えることにより、英語による発信力を向上させることができます。
上記の2つには、それぞれ、「新ユメタン0」、「クラウン チャンクで英単語 Basic」があります。
先に紹介した単語集では、知らない単語が多すぎるという人は、こちらの単語集から入ってもよいとでしょう。
以上、「効果的な単語の覚え方とは」という話題でした。